2023年12月 合同年次集会講話
令和5年も残すところ10日あまりとなりましたが、どんな1年だったでしょうか。
夏休み以降、地域に出かけていってのボランティア活動や、4年次生は進学・就職に向けての取り組みなど、様々な場面で皆さんの頑張りを目にする機会が多くありました。その中でも、『煌星~一人一人が煌めくステージ~』をテーマに行われた碧雲祭では、準備から本番・片付けまで実行委員の皆さんを中心に、全校生徒が一丸となって盛り上げてくれました。一人一人が煌めいた3日間であり、場面、場面での皆さんの笑顔がとても印象に残りました。もう一つは、「多文化共生を考える日」でのCLD生の発表です。人前で話をすることは緊張とともにプレッシャーもあったと思いますが、実に堂々と、わかりやすい発表であり、それぞれの文化を尊重する気持ちが表れていて、それが聞き手である私たちにも伝ってきました。
さて、宍道高校での生活の中で、皆さんに身につけてもらいたい力について話をします。
1つ目は知識の活用です。AIが進展する世界においては今日学んだ知識が明日も役立つとは限りません。ですから学んだことを丸暗記するのではなく、身近な出来事と関連付けて考えたり、他の教科との関わりを考えたりするなど、学んだ知識を使って物事を考えるようにしてください。中でも大切なのが、学んだことに対して「疑問を持つ」ことです。授業で習ったことをそのまま鵜呑みにするのではなく、「どうしてそうなるのか」と一度立ち止まって考え、自分で調べたり、先生に質問したりして確認してください。そうすることで知識が自分のものとなります。
2つ目はソーシャルスキル。ソーシャルスキルとは他者と互いに協力し合える力です。それができる集団では、一人ひとりの自尊感情が高まり、自分を信じる力も高まるため、一人ひとりが能力を発揮できるようになります。碧雲祭や地域活動などに協力して取り組んだ皆さん中には、ソーシャルスキルが着実に育まれています。その力をさらに伸ばしてください。そして、このスキルを育む基になるのが「異なるものに対する理解と寛容の精神」です。他者に対する「理解と寛容」が皆さん自身を成長させるということを心にとめておいてください。
1月2月は、卒業、進級に向けて大事な2か月です。年明け、皆さんがまた新たな気持ちで元気に登校するのを待っています。
よい年を迎えてください。